シソ香る極上のごはんの供|尾道佃松 特上しそ昆布

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 「毎日食べても飽きない」。もしかしたら、この言葉こそ食品に対する最高の賛辞かもしれない。その最高の褒め言葉を送りたいのが、尾道佃松(おのみちつくまつ)の「特上しそ昆布」だ。

 当サイト『風土47』が開始された8年前、当時新宿にあった広島県のアンテナショップで「よく売れる」「リピーターが多い」と話題になっていた商品があった。油紙に包まれたその佃煮は、華美な装飾もなく、静かに棚に並べられているだけなのに、見ている間にも買い物客が買っていく。人気の理由は食べてみて納得した。弾力のある昆布の歯応えと甘辛の絶妙の味付け、そして食欲をそそるシソの芳香。しっかりとした味付けでも、あと味がいいので飽きがこない。温かいご飯にこれがあれば何もいらない…そんなふうに思えるのがこの「特上しそ昆布」だ。

 味に惹かれて何年も買い続けていたが、今回、こだわりの製法を知って「おいしい物には理由がある」と実感した。材料には北海道釧路産の厚葉昆布、しかも一等検のみを使用。それをとろ火でコトコトと炊き上げる「熟炊き製法」で作られている。戦後間もなく、若夫婦が小鍋と炭火七輪で始めたという佃煮作りは、創業以来、片時もぶれずに「正直・安心・安全」のモットーを守って作られてきた。生真面目な信条のもと、こだわりの材料と製法で生み出される極上の佃煮をぜひお試しあれ。人気商品を4点セットで、定価合計3,067円を「風土47」特別価格2,650円(税込み、送料無料!)で購入できる。

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■故郷は尾道。かつて北前船が往来した瀬戸内海を望む坂の町

 
 「特上しそ昆布」を作る「尾道佃松」(屋号)こと川原食品株式会社は、瀬戸内海に面した尾道市にある。

 尾道といえば、多くの文人墨客に愛された情緒ある坂の町。高台にたたずむ千光寺周辺からは、眼下に船が行き交う尾道水道が見える。

 平安時代末期に開港したという尾道は、江戸時代中期には北前船の西廻り航路の寄港地として大いに栄えた。北前船により、瀬戸内海で生産される塩が北海道に運ばれ、北海道からは昆布やニシンなどの海産物がもたらされた。そんな歴史から、今も尾道には昆布関連の会社も多いという。

 

昭和30年ころ、杉材の醤油樽の前に立つ創業者の妻(川原食品HPより)
 
 

創業からの信念は三代目の川原浩太社長にも受け継がれている
 
 尾道佃松が創業したのは、終戦直後の昭和21年(1946)。戦地から戻った24歳の夫と22歳の妻の若夫婦が、自宅四畳半の小ぢんまりとした台所で小鍋と炭火七輪で作ったのが始まりだという。夜中に作った佃煮を、夜明けと同時に夫が中古自転車で売り歩く。しだいにお客も増え、自転車だけでは間に合わず、後ろにリヤカーをくくりつけて売り歩くようになったそうだ。

 戦後、日本全体が喪失感で覆われたであろう時代に、愛情のこもったおいしい佃煮がどれほど多くの家族の食卓に上り、食事を楽しいものにしたか、小さな幸せの時間を生んだか、思いめぐらすと心が温まる。

 
 
 それから70年。まさに激動というべき大きな変化を続けた時代にも流されず、今も変わらず愛され続けている。それは貴重なことだ。

 変わらず愛され続ける秘密は、この会社の信条にあるようだ。創業以来、片時もぶれることなく、ずっと社員全員の心の真ん中に生き続けるのが、「正直・安全・安心」の六文字。これを愚直なまでに守りぬき、すべてに優先させてきたという。

 創業社長の口ぐせは「目先のもうけを追うな」「子や孫に安心して食べさせられない食品は、作るな売るな」。

 この信念のもとに作られる食品がおいしくないわけがない。

 

原材料には北海道の厳選した昆布を使用
 

■味の極意は、一等検の厚葉昆布、熟炊き製法、秘伝のタレ…

 
 「特上しそ昆布」は、極上の材料、そしてこだわりの製法から生まれる。

 佃松では、原料は熟練の仕入れ担当者が生産地を訪れ、実際に眼と手で吟味をして納得したものだけを仕入れている。

 「特上しそ昆布」などの特上シリーズには、北海道釧路産の天然昆布、なかでも選りすぐった厚葉昆布の一等検のみを使用している。一等検の昆布は加工用昆布としては最上級だ。どれほど贅沢かといえば、一般的な昆布の佃煮メーカーが使用する北海道産昆布は6段階の等級区分で4~6等検がほとんど。価格でいえば、一等検の昆布の評価が1,000円としたら、4~6等検は300円ほどのイメージだという。

 厚葉昆布は釧路沖の深場で採れる昆布で、名前の通り、厚い葉にミネラルをたっぷり含み、旨味も多く、もちもちとした食感をしている。

 この食感や味を最大限に生かすのが、佃松が名付けた「熟炊き製法」だ。この製法は、刻んだ昆布を鍋に入れ、とろ火でコトコトと炊き上げる。

 

厚葉昆布を使って作られる
 
 

「熟炊き製法」で炊き上げる
 
 「え?普通の作り方じゃないの?」と思われるかもしれないが、一般的な昆布の佃煮メーカーでは「浮かし炊き製法」といって、昆布を調味液に何度も漬け込み、膨張させて、同じ昆布からたくさんの量の佃煮を作る製法が当たり前になっている。

 佃松の「熟炊き製法」は、大量生産には向かず、時間とコストがかかる。けれど、この伝統の製法を守ることで、①もちもちとした食感が保てる、②昆布の旨味成分を逃がさない、③味に深みが出る、と佃松は考えている。

 調味液には創業以来、継ぎ足して使っている秘伝のタレを使い、丁寧にじっくりと炊き上げられる。

 こうしてできた「特上しそ昆布」の最後の仕上げは、油紙での包装だ。この包装もやはり創業以来の伝統。戦後、資材がないときに油紙で包んで売り始めたのが始まりで、現在では一般的な資材よりも貴重なものになっている。しかし、昔からこの油紙の包装を見ると「佃松の佃煮だ!」と一目見て分かってもらえるため、今後も使い続けていくという。

 愚直なまでに生真面目に…そんなモノ作りに対する信条が、工程の一つ一つにも貫かれている。

 
 

包装のひもかけも手作業で行う
 

油紙の包装がトレードマーク
 

■広島県のブランドショップでも根強い人気を誇る

 
 東京の銀座1丁目には、広島県の特産品を集めた広島県ブランドショップ「TAU」(たう)がある。広島の“旬”を感じられる特産品が約1,500点、生鮮食品や熊野筆などの工芸品も含めると約2,000点の品が並ぶ。

 また、地下1階には創作和食、2階には広島風お好み焼き店、3階には本格イタリアン店など飲食店も充実。ビル丸ごとで広島を堪能できる。

 このブランドショップ1階でも「特上しそ昆布」が販売されている。店長の村上さんは「人気の高い商品で、コンスタントによく売れます」と話す。

 広島県出身でもともと知っていた方はもちろん、誰かに勧められたり、あるいはたまたま食べてファンになり、リピーターになる人も多いという。

 忙しい朝の食卓や、お弁当のおかず、おにぎりの具などにも使えて便利だ。

 

「TAU」入り口に立つ村上店長

朝食のおかずの一品に
 

■“風土47”の特別価格で取り寄せられます!

 
「特上しそ昆布」を含む、佃松の人気商品4点セットが期間限定でお得に購入できます。この機会をお見逃しなく!
 
-お取寄せ・ご注文方法-
 
風土47読者限定特別商品「風土47読者限定セット」
 
・販売日程:3/1~3/31
 
・内容:※お一人様1回限りです。
特上しそ昆布400g 税込1,339円
当店1番人気商品
子もち昆布200g 税込648円
広島発祥、たらこと昆布の組み合わせ
北海たら昆布入り 税込540円
当店独自の魚の身をほぐした生タイプふりかけ
梅松 税込540円
紀州の梅入りのこだわりふりかけです。
 
  以上4点で、定価合計金額3,067円のところ、特別価格税込2,650円。さらに送料無料。
 
・ご注文方法
通販サイトもございますが、こちらの商品は掲載しておりません。
 
  ・TEL:0120‐37-5283
 ※お電話の場合は「風土47特別セット」とお伝えください
・FAX:0120‐37-5293
・メール:info@onomichi-tsukudani.com
 
 
FAX、メールでのご注文の場合は、郵便番号、ご住所、お名前、電話番号、品名「風土47特別セット」、数量を明記のうえ「尾道佃松 お客様係り」宛にてお願いいたします
 
・お支払方法
 
  ①コンビニ・郵便局お振込み(手数料無料)
  ②代金引換(手数料324円)
  ③クレジット(手数料無料)
 

4点が入った「風土47読者限定セット」

セット商品の一つ「子持ち昆布」はタラコのプチプチした食感がアクセント
 


取材 中元千恵子(トラベルライター、日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)