まろやかな酸味と爽やかな香り|瀬戸田大隅レモン

title

 今月ご紹介するのは、安心安全な減農薬栽培、しかも一流料理人が味と香りを絶賛する「瀬戸田大隅(せとだおおすみ)レモン」だ。

 甘みさえ感じるまろやかな酸味の果汁、“天然の香水”とでもよびたくなるすがすがしい香りは、さすが丹精込めて育てられた逸品と感動する。

 ここ数年、国産レモンがブームになっている。レモンには美肌効果に欠かせないビタミンCや、抗酸化作用のあるポリフェノール、疲労回復に役立つクエン酸など、現代人にうれしい栄養素が豊富に含まれる。皮まで丸ごと使いたいという人は多かったが、輸入品は農薬や防腐剤、ワックスの影響が心配だ。そこで、基本的に防腐剤もワックスも不使用の国産レモンの人気が急上昇してきた。

 国産レモンの最大生産量を誇るのが広島県。その中でも、瀬戸内海に浮かぶ生口(いくち)島に広がる瀬戸田町は随一の生産地だ。ほかの島々に囲まれているために風が少なく、日当たりのよい急斜面が多い。栽培に適した環境に加え、熱心な若手生産者が多いのも“瀬戸田レモン”の生産量を伸ばしている。

 大隅農園の大隅真由さんも熱心な生産者の一人。減農薬栽培は、草刈りや虫の排除など、気の遠くなるような手作業の連続だ。それでも「よいレモンを届けたい」と手間暇を惜しまない。この大隅さんの想いとレモンの品質に惚れ込んだ「頑固屋」が販売元を務め、二人三脚で歩んでいる。

 頑固屋の池永憲彦さんは、このレモンについて「TVでもおなじみの麻布『分とく山』の野崎料理長に使っていただき、『さすがです。醤油とレモンを1対1で合わせるだけでよいレモン醤油になる。これだけの品質のレモンなら余計な事をする必要がないですね』と褒めていただきました」と胸を張る。

 今回、瀬戸田大隅レモンが「風土47」特別価格で購入できる。3kg(24個~30個入)に、さらに瀬戸内レモネード(10袋入)をセットにして、通常価格4,806円が4,212円(税・送料込)に! 約1カ月は保存可能なので、この機会に貴重な国産レモンをお得に購入しよう。レモンウォーターや焼酎割りはもちろん、料理にも幅広く使える。

item-title

■「手間暇かける」が、安心安全なレモンを育てる唯一の秘訣

 
 普段、私たちがよくスーパーで目にする輸入レモンは、どれも均一な色と形をして表面がワックスで光っている。

 けれど、初めて見た瀬戸田大隅レモンは全く違っていた。

 色は自然な黄色や緑色。実一つ一つが大ぶりで、形が少しずつ違うので表情がある。まるでレモン1個1個が笑っているように見える。「これが本当のレモンの姿なのだろう」と気づかされた思いだった。

 そして、味と香りにも驚く。爽やかなのはもちろんだが、思わず深呼吸したくなる清らかで癒される香り。絞った果汁は酸味がまろやかで、そのまま飲み干せるほど。

 尖った刺激がなく、穏やかな瀬戸内海の風景そのままに、のびのびと育ったことが伝わってくる。

 

箱の中でレモンが笑っているように見える
 
 
 

海を見下ろすレモン畑で日差しをたっぷり浴びて育つ
 
 尾道港から約18km沖合にある生口島。この島の海を見下ろす斜面に大隅農園が広がっている。

 生産者の大隅さんは、良質なレモンを作るために必要なことは「“手間暇かけること”、それだけしかないです」という。

 「それが、自信を持ってお届けできる安心安全のレモンへとつながります」

 瀬戸田大隅レモンは、特別栽培基準に基づいた必要最低限の農薬より更に少なく抑えている。

 そのため、品質を保つためには、虫や病気の発生につながる草刈り、枯れ枝の除去、水まき、剪定(せんてい)などを繰り返し、繰り返し、手作業で行う必要があるそうだ。

 
 

■水まき、草刈り、虫の除去。地道な作業が続く減農薬栽培

 
 減農薬栽培の1年はどのように過ぎるのだろうか。

 3月、春の訪れとともに「中耕」とよばれる畑の土壌づくりが始まる。耕運機をかけて土の中へ酸素を供給し、古い根を切って新しい根の発生を促す。

 4月になって、新しい芽が出たら余分な芽を摘む「芽かき」、込み合っている枝を除く「剪定」を行い、樹木全体の風通しを良くして病気にならない環境を作る。「芽かき」と「剪定」はその後も収穫が始まるまで随時行われる。

 5月には、発生し始めるヤノネカイガラムシの対策などを行うそうだ。

 6月、花が咲いたら「防除」といって虫を取る作業が始まる。小さい実に付く虫を取り除くのだが、そのタイミングの見極めが難しい。

 

農園で作業をする大隅さん
 
 
 

10~11月はフレッシュな香りのグリーンレモンを収穫
 
 夏には、黒点病の原因になる枯れ枝をこまめにハサミで取っていく。枯れ枝を防ぐためにはこまめに水をまくことが必要だが、水をまけば草が生えやすくなる。草が伸びると虫がつくので、草刈りもまめに行わなければならない。

 10月になると、いよいよグリーンレモンの収穫が開始。イエローレモンより、香りがより爽やかなのが特徴だ。

 12月から成熟が進んだイエローレモンに切り替わり、3月まで収穫が続く。

 水やり、草刈り、剪定、枯れ枝処理など地道な作業を繰り返し、丁寧に続けることが一番大切。毎年、気温や天候も違うため、タイミングを計りながら虫を取り除く「防除」を行っていく。

 
 
 

12月~3月はイエローレモンが収穫を迎える
 

大隅農園では新たに畑を開墾して生産量を増やしている
 
 

■信頼できる“本物”を介して人の輪が広がり、夢は世界へ

 
 瀬戸田大隅レモンのように、“信頼できる美味しいもの”の周りには、信頼できる人の輪も生まれるようだ。

 今回、取材して印象的だったのは、販売を担当する頑固屋の池永さんが、生産者である大隅さんの人柄とレモンにぞっこん惚れ込み、絶対の信頼を寄せていることだった。

 “大隅レモン”と名付けたのも池永さんだという。
 池永さんがこんなエピソードを語ってくれた。

 「ある時、大隅さんから『もう出荷するレモンがなくなった』という連絡を受けて、畑を見に行ったことがあります。けれど、農園にはまだかなりのレモンがなっていたので『まだありますよ』と大隅さんに告げると『これは出来がイマイチです。自分の名前を付けて販売していただいている以上、変なものは出せません』と言われました。

 

農園に佇む大隅さん
 
 
 

大隅さん(左)と頑固屋の池永さん
 
 その言葉を聞いて、大隅さんの誇り、さらに自分の立場や責任をもっと理解して臨まないといけない、と身が引き締まりました」

 さらに「大隅さんは島の高齢者にも信頼が篤く、作業が困難になったレモン農家さんの収穫を手伝い、買い取ることもされています」と話す。

 二人の信頼関係は客先にも伝わるようだ。

 「減農薬栽培なので、どうしても見かけが少し悪くなることもあります。

 けれど、うちのお客様で嫌がる方はいらっしゃいません。丁寧に作っていることを理解してくださっているので」と池永さん。

 
 
 
 大隅農園では、2014年に新しいレモン農園「7500坪」を開墾。輸入レモンに比べて国産レモンは高価だが、瀬戸田大隅レモンの出荷は増えている。

 「私の夢は、瀬戸田レモン、その中でもこだわりを強く持って作られている大隅レモンを、世界に響くブランドにすることです」と池永さんは語る。

 一流料理人が認め、世界に羽ばたこうとしているこだわりのレモンを、この機会にぜひ味わってみたい。

 「1箱も使いきれないのでは?」と思うかもしれないが、刺激がまろやかなので和食にもよく合い、いろいろな使い方が楽しめる。

 

「分とく山」では瀬戸田大隅レモンの皮がすてきな器に
 
 
 

刺し身や野菜をレモン醤油で味わう
 

「分とく山」でのレモンジュレを使ったデザート
 
 

■“風土47”の特別価格で取り寄せられます!

 
 
-お取寄せ・ご注文方法-
 
・注文受付期間:11/1~4/30
 
「風土47価格 レモン」
 
瀬戸田大隅レモンセット
 
  瀬戸田大隅農園100%
  3kg(24個~30個入)と瀬戸内レモネード(10袋入)サービスセット
 
  4,212円(税・送料込、通常料金4,806円)
 
・ご注文方法
 
  FAXまたはE-mailにてご注文をお願い致します。
 
FAXからのご注文  FAX:0848-37-5144
E-mailからのご注文 gankoya@bbbn.jp
 
郵便番号、ご住所、お名前、電話番号、商品名「風土47・大隅レモンセット」、数量、金額をお知らせください。
 
「風土47」のご記入がない場合は、通常料金になりますのでご注意ください。
 
・お支払方法
 
商品到着時に代金引換払い(手数料はお客様負担となります)。
 
  なお、商品等についてのお問い合わせにつきましては
  TEL:0848-37-5111 へご連絡ください。
 
 
 

 
 


取材 中元千恵子(トラベルライター、日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)