


8月に色とりどりにあでやかな花をつけるダリヤ(ぐんまフラワーパーク)

シャリ感と高い糖度が絶妙な全国有数ブランドの尾花沢スイカ(山形県尾花沢市)
この挨拶は8月7日の立秋前まで。後は残暑見舞いに変わりますが、“残暑”の言葉にはどことなくじりじりと照りつけるいやらしさが感じられます。
大方の人は残暑に入った旧盆をはさんだ前後が夏季休暇。家族や友人などで行楽、休養、帰省旅行などに出かけることでしょうが、今夏は収束見えない原発事故の影響もあって出控えムード。東北はじめ各地の観光地からは悲鳴が聞こえてきます。
稲わらの汚染で牛肉の心配が広がったことも旅気分にブレーキをかけているのも否めません。しかし過剰な心配もほどほどに例年通り旅行することが、物心ともに日本全体の復興につながるのではないでしょうか。
涼や安らぎ、憩いを求めていつもの夏のよう旅に出ましょう。全国各地の山や海、高原、温泉、街ではモノ、ヒト、コトがことさらやさしく迎えてくれるでしょう。


クール・サマーをアピールする北海道キャンペーン

キガラシ咲く向こうに羊蹄山がくっきりのニセコの夏(写真提供:北海道観光振興機構)

野の草花のように庭に咲き広がる十勝ヒルズ

各種ケーキが安くておいしいスイーツ王国・十勝(音更町・柳月スイートピアガーデンにて)
北海道ではこの夏、過ごしやすい気候、新鮮で豊富な山海の幸、緑と花の雄大な自然、250余を数える泉質すぐれた温泉の魅力をアピールした、『日本の夏休み、北海道へ』のキャンペーンを展開中です。長期滞在の宿泊プランも多数用意されています。
またJRグループの協力を得て来年7月〜9月に実施される、地元食材を生かした食と体験、滞在型観光など北海道の魅力ある特性を生かした『北海道デスティネーションキャンペーン』を見据えた『プレ・デスティネーションキャンペーン』が7月1日~9月30日の期間催されています。
その一つである十勝の「大平原でスイーツ&ガーデン巡り旅コース」のエキスカーションに参加しました。
草花と樹木が息吹く十勝千年の森(清水町)、和・洋式の庭園と針葉樹で構成する真鍋庭園(帯広市)、野の草花のように咲き広がる庭と眺望がみごとな十勝ヒルズ(幕別町)を見学。ほかに女性オーナーが育てた百花繚乱の紫竹ガーデン(帯広市)や六花亭製菓の包装紙でおなじみの花が咲く六花の森(中札内村)など、広大な敷地と清涼な空気、暖かい日差しに恵まれた十勝ならではの広大で繊細なガーデンに魅せられました。
小豆や小麦、砂糖、牛乳など新鮮・良質な素材に恵まれた十勝は、また素晴らしいスイーツ王国でもあるのです。
「こころにくる旅。キュンと北海道」のキャッチコピーに心誘われて、この夏、北海道へ出掛けませんか?
〈問合せ〉・北海道観光振興機構・広報グループ ☎011-231-0941
http://www.visit-hokkaido.jp/coolsummer/


暑い日でも緑陰が涼しい前橋駅前ケヤキ並木


赤城山中腹にある赤城温泉ホテルと露天風呂

自家飼育の肉が美味な“福豚とろしゃぶセット”(林牧場とんとん広場・農家レストラン)
群馬は前橋、館林などしばしば35℃越えの気温を記録する暑い県ですが、利根川源流部のみなかみや吾妻渓谷などしのぎやすい地や山あいの温泉が幾つもあります。
その一つの前橋市北東郊の赤城山麓に行ってきました。
赤城山は主峰黒檜岳など7峰からなる標高1828メートルの上毛三山の1つで、山上にはボート遊びやワカサギ釣り(9月1日~)ができる赤城大沼や恋愛成就・安産ご利益の赤城神社、高層湿原の覚満淵など探勝スポットもいろいろあります。
標高900~700メートルあたりの南麓には元禄時代からの古湯の赤城温泉をはじめ、それぞれ個性に富んだ1軒宿の忠治温泉、滝沢温泉、赤城高原温泉の4つの温泉地があります。
泊まった宿の「赤城温泉ホテル」の湯は、上州の薬湯として親しまれてきたカルシウム-マグネシウム‐ナトリウム炭酸水素塩泉という茶褐色の濁り湯の源泉掛け流し。深い谷を見下ろして立つ鉄筋5階の設備完備の宿でした。
「ここは標高900メートル。前橋市街からは7~8℃低く、10℃ほど違うこともありますよ。日帰り入浴(10時30分~14時)とともに涼みに来る方も少なくありません」とはつらつとした若女将の東宮香織さん。
県都・前橋は“TONTONのまち”を謳うように全国有数の豚肉生産の町。昼に立ち寄った「林牧場福豚の里とんとん広場」の昼食は、口にふんわりうまみが広がる柔らか肉の美味しい豚のしゃぶしゃぶでした。
〈問合せ〉・前橋観光コンベンション協会 ☎027‐235‐2211
http://www.maebashi-cvb.com/ ・赤城温泉ホテル ☎027‐283‐2619
・林牧場福豚の里とんとん広場 ☎027‐283‐2983


大々的リニューアルの北海道ラーメン道場(写真提供:北海道空港株式会社)

観光案内と物産販売が一つになった「ミル」

ハスカップなど太鼓判の千歳の特産品を販売
今年7月15日に、ロビーの拡張、エレベーター・エスカレーターの増設、デジタルメディアの新設など機能性・利便性の大幅アップとともにグルメゾーン、ラーメン道場、スイーツコートなどの商業施設、温浴施設の万葉の湯、ドラえもんわくわくスカイパーク、シアターなどエンターテインメント施設の新設など、「過ごす・楽しむ・発見する」空港として大々的に生まれ変わりました。
出発待ちの旅客ばかりでなく地域住民にも楽しめる施設になっています。
この空港のある千歳市は鉄道や車など陸路による北海道観光の出発点。その基点となる千歳駅と2階通路で直結の、情報と物産を一体化した千歳観光連盟・観光物産サテライト『ミル』が昨年6月にオープンしています。
国立公園・支笏湖など周辺の観光案内・相談やパンフレットの配布をはじめ、ハム・ソーセージ・べーコン等の酪製品、サーモンの燻製や弁当、ハスカップやミルク等を使ったスイーツなど当地ならではの粒ぞろいの名産・特産品の販売も行なっています。
ユニークなのは定期便が就航する全国各地、アジア各国から直送の物産販売フェアが随時行われていることです。
〈問合せ〉・北海道空港株式会社 ☎0123‐46‐5111
・千歳観光物産サテライト「ミル」 ☎0123-24-8801
・千歳観光連盟・千歳駅観光案内所 ☎0123-24-8818
http://www.1000sai-chitose.or.jp/japanese/info/info.htm