
あけましておめでとうございます。
暦が改まって何か時の流れが、何か風の向きが新しくなるような、
毎年のことで相変わらずながらも、
新年を迎えるとなぜかそんな気持ちにさせられます。
その気持ちが大切なのかもしれません。
このコラムも今年から趣向を多少変えてのスタートです。
今年もよい年をお祈りしつつ、よろしくお願い申し上げます。


熊本市・香梅の「花びら餅」
野菜や果物、魚介までも季節感が失われつつある昨今ですが、和菓子の世界では今もはっきりと季節感や年中行事が守られています。
1月を代表するのは、年賀のお菓子として使われてきた「花びら餅」。白味噌あんと赤い菱餅、ゴボウを白餅や求肥で編笠状に包んだ餅で、平安時代、宮中で好まれて以来の長い歴史を誇っています。
お菓子にどうしてゴボウ?と思って尋ねると、もともとは餅の上に赤い菱餅を敷き、猪肉や鮎、大根など野菜をのせたおせち料理の名残と言われています。1月になると多くの和菓子店で製造販売されます。その年の干支にちなんだ動物の菓子を作る店もあります。


雪が積もるロマンチックな小樽運河の夜景

板前さんが目の前で握るお座敷カウンター(小樽・巽鮨)

小樽では吹きガラス体験もできる(小樽アドバンス倶楽部)

宿泊はこんなおしゃれな部屋(定山渓鶴リゾートスパ森の謌)

スイーツショップが集まるコーナーで甘味三昧(大通ビッセ)
旅の主役が女性に変わったのは30年前くらいからでしょうか。少なくともここ20年は女性旅行者が圧倒的に多くなりました。
それでも冬の北海道は寒さなどの点からも、ちょっとという人が多いかもしれません。
そんなことも考慮して、道産食材を使った料理(健康・美容をテーマにしたメニューも)、効能高い温泉入浴(エステ、アロマテラピーも)、スイーツ、雪や氷のイベントを取り込んだ女性限定宿泊プラン『冬のシンデレラ北海道』キャンペーンを展開中です。
友達、母娘、姉妹、一人など道内20エリア・56施設で、12月1日から歓迎態勢を整えて待っていました。先日このキャンペーンの一端を取材してきました。
宿泊ホテルはどこもハイグレードで、ウェルカムドリンク、スイーツサービス、お持ち
帰りコスメなどうれしい心遣いがいっぱいでした。仕事、家事、育児などから自ら解放して、自分へのご褒美にたっぷり浸る女性たちを各所で垣間見ました。
道央・道南エリアでは定山渓・洞爺湖・登別・支笏湖の各温泉と小樽・留寿都・ニセコ・函館、道北エリアでは層雲峡・旭岳・十勝岳の各温泉と富良野・美瑛・占冠、道東エリアでは十勝川・然別湖畔・ウトロ・川湯・阿寒湖・おんねゆの各温泉。いずれも名だたる温泉地と観光地、評判の宿泊施設が参加しています。
外はそれなりですが、室内は汗をかくほどの暖か過ぎの北海道……この冬はロマンチック、メルヘンチック、ノスタルジックな白銀世界に遊んでみることをお勧めします。
この宿泊プランは主な旅行会社でも取り扱っています。
<問合せ>
・北海道観光振興機構
☎011・231・0941


街の中でひときわ目につく歴史を刻む時計塔・辰鼓楼

町を見下ろす丘に昭和43年復元された隅櫓の出石城跡

挽き、打ち、茹がきの"三たて"の名物・出石そば
外湯めぐりと松葉ガニで賑わう城崎温泉の帰り道、久し振りで立ち寄った山陰本線豊岡駅の南東の出石町。降り立ったバス停から、まずは小高い丘に見える城跡まで歩きました。
櫓の横から見下ろす町並みは黒瓦の寺や民家、武家屋敷、商家などが広がり、城下町の面影をしのぶことができました。
出石は室町時代、山名氏が本城を構えてことに始まり、江戸時代に小出氏、松平氏が城主となり、1706年に信州上田から仙石氏が入封し明治まで続いた城下町です。
碁盤目状の街の旧三の丸大手門脇の櫓台に明治になって建てられた辰鼓楼(しんころう)がシンボルとして親しまれています。太鼓に代わって大時計が設置、今も時間を刻み続けています。
時計ばかりではなく、街を歩けば江戸後期の家老屋敷や江戸時代の船着き場の名残のおりゅう灯籠、沢庵和尚が再興した宗鏡寺など江戸時代が立ち止まったかのように時間がゆったり流れていました。
見れば皿そばの店が43軒とか。城主仙石氏が信州から移ってきた際に連れてきたそば職人が、これまであった物と1つになって生まれた名物だそうです。ここにも歴史の流れが息づいているのです。
<問合せ>・但馬國出石観光協会
☎0796・52・4806