

赤、黄、橙などの色とりどりの提灯が美しさと温かさを演出する長崎ランタンフェスティバル
とはいえ「♪春は名のみの風の寒さよ~」(早春譜)とあるように、日本列島の多くはまだ寒気と雪の中のことでしょう。
そんな中ですが、温泉旅行や雛人形めぐり、観梅などはいかがでしょうか?
長崎・新地中華街では1月31日~2月14日は「長崎ランタンフェスティバル」が催されています。長崎に住む中国人が旧正月を祝ってきた春節祭から長崎全体のお祭りに発展、いまや期間中100万人を数える行事になりました。
身内や身近な人の受験生の合格の知らせも、心に花を咲かせてくれる季節です。



福岡では今人気なのが九州内でしか販売しない明月堂の「博多通りもん」(6個入り630円)。ミルク・バターを使った生地で滑らかな舌触りの白餡を包んで焼いた和洋がみごとに溶け合った美味しさが子どもからお年寄りまで幅広く人気を得ています。
・明月堂川端店☎092・281・1058、取り寄せ0120・158・127


丸森町の繁栄ぶりを随所に物語る「齋理屋敷」

繁栄していた昭和10年頃の丸森町のジオラマ

コーヒーやランチが味わえる蔵のカフェもある
その象徴が7つの蔵と2つの邸宅からなる「齋理屋敷(さいりやしき)」です。江戸後期から昭和初期にかけて7代にわたって舟運で栄えた豪商・齋藤家から建物も収蔵品も寄贈され、蔵の郷土館として公開したものです。
呉服や太物を商った店蔵をはじめ明治後期建築の立派な嫁(よめご)蔵、業(なりわい)蔵、住蔵、居宅など広い敷地にあり、繁栄ぶりのすごさが手に取るように分かりました。建物、収蔵品がそのまま宝の歴史館です。3月には雛人形が展示されます。
館内の展示によればこの辺り昭和初期まで白壁土蔵や屋敷が軒を連ねる商人町だったことが分かります。かつての繁栄が物と暮らしぶりから伝わってきます。必見のむかし町の1つです。
9時30分~17時(12~2月は16時30分まで)、月曜休、600円。
〈交通〉・福島駅から、仙台から東北本線槻木駅乗り換え阿武隈急行線で共に約1時間、丸森駅下車。
〈問合せ〉
・蔵の郷土館・齋理屋敷☎0224・72・6636
・丸森町商工観光課☎0224・72・3017


坂道に招き猫が連なるとこなめ招き猫通り

土管と焼酎瓶が重ねられた常滑のシンボルの土管坂

赤レンガの煙突や放られた陶器に感じる焼き物の里

常滑らしい銘菓の森田屋の朱泥おこし」(1本500円)
駅から南へ、大通りを左へ歩いて最初に目に止まったのはコンクリートの壁に点々とはめ込まれた39体の「招き猫」。常滑は小判を抱えた2頭身の招き猫の全国生産が約8割という招き猫の町なのでした。
陶磁器会館をスタートに付けられた「やきもの散歩道」を歩くと、坂の上からはレンガの煙突、路地には黒板塀の窯屋、空地には土管や陶片など街全体が土の温もりや懐かしさに包まれていました。
とくに印象深かったのは土管坂。切り通しの坂道の左右の壁に土管と焼酎瓶の壁があり、滑り止めに陶片が埋め込まれや焼き物ぐるみの一角で、常滑のシンボルです。この坂を手押し車を杖代りに上って行くお年寄りに出会いました。会釈をすると立ち止まり、腰をのばしてひと息ついてから「坂の上に家があるの。眺めはいいのよ」とにっこり。
ところで常滑焼は12世紀初頭を起源とする古陶です。無釉(むゆう)や自然釉を肩に流した壺や甕(かめ)など主でしたが、のちに朱泥焼が伝わり、急須や花器、茶器、さらに土管、火鉢、植木鉢など幅広く日用雑器がつくられています。
〈交通〉・名鉄名古屋駅から名鉄常滑・空港線急行で37分、常滑駅下車
〈問合せ〉
・常滑市観光案内所☎0569・34・8888
・常滑市商工観光課☎0569・35・5111