風土47
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「故郷の群馬県を元気にしたい」
その一念でロケーションリサーチ社への飛び込みインターンを依頼し、今回この企画を担当させてもらうことになった、須藤史恵です。ここで少し補足を。タイトルに「男の郷土風料理」 とありますが、私は女子大学生です。 編集担当者からは、「期待している!」との声。内心、「ちょっと困っちゃう。。。」

第6回 福島県会津の郷土料理「こづゆ」を作る!

 既に群馬県は一度取り上げられている。ふるさとだけでなく、様々な食文化に触れてみたいな。そこで、料理好きな友人に福島県出身の者がいることから、福島県の料理を作ることに。現在NHK大河ドラマ「八重の桜」で取り上げられていることもあり、注目を浴びていて、ちょうど良いと感じました。

 早速、福島県のアンテナショップ、福島県八重洲観光交流館へ。店長さんに、「ここのお店に、福島県の郷土料理の材料のようなものはありませんかねぇ?」と尋ねてみると、「『こづゆ』のお料理セットなんてありますけど、いかがですか?」
…こづゆって、何?女の子の名前みたい(^^;)。
スマホ片手に調べてみると、「八重の桜」の主人公、山本八重の生きた、江戸時代後期に武家料理から庶民の間に広まった、会津を代表するふるさとの味で、祭りや祝い日、また、冠婚葬祭のときは必ず膳につけられる会津のおもてなし料理であるみたい。最近は会津の割烹やホテル、旅館でもメニューの一つとして登場し、訪れる観光客の方に珍しいもの、旨いものとして評判を呼んでいるそう。
よし、今回は『こづゆお料理セット』で、こづゆを作ってみよう!

■ レシピ(材料&作り方)

【材料】(6人前)
・里芋7個
・人参1本
・しらたき1袋(約200g)
・だし汁800cc(貝柱、しいたけのもどし汁を含む)
・塩、しょうゆを適量
・会津のこづゆお料理セット1セット
(わらび水煮、銀杏水煮、豆麩、干し貝柱、乾しいたけ、乾燥きくらげ、プラスチックのお椀を含む。1050円 byオノギ食品)

なんと、お椀まで付いているのです♪

【手順】

1. 干し貝柱はだし汁の中に入れてもどし、身をほぐす。乾しいたけは洗って水に入れてもどす。(戻し汁は、煮込むときに使用するのでとっておく)乾燥きくらげは洗って水に入れて戻し、 ごみをとり食べやすい大きさに切る。わらびは洗って水を切る。

2. 里芋は皮をむき、厚さ4~5mmの輪切りに。人参は皮をむいて、厚さ5mmのいちょう切りにし、それぞれゆでる。しらたきは適当な長さに切る。

3.鍋にだし汁、1のもどし汁、1、2と銀杏を入れて煮込み、材料が柔らかくなったら塩、しょうゆで味を調える。

4.最後に水で戻した豆麩とわらびを加え、ひと煮立ちさせて出来上がり。

「こづゆ」を食べてみた。

 まず、汁をすすってみると、しいたけの出汁が出ていておいしい!そして、具材を口にしてみて思ったのが、「おもしろい」ということ。豆麸のフワフワ感、わらびのシャキシャキ感、 しらたきのプルプル感、里芋のホクホク感、きくらげのコリコリ感、そして噛むとホタテ、銀杏から良い味わい。色々な食感と味が口の中で混ざり合い、多才な人との出会いのように面白みがありました。

 普段は大食いで濃い味好みの私でも、このこづゆに限っては素材そのものの味わいを強く感じられるため、薄味がよいな、と感じました。 初めて作った料理だけれど、何だか「ふるさとの味」と言ってしまうくらい、心から温かくなるお味でした。 次に作る時は、実家の家族に食べさせたいな、と不思議と思いました。

こづゆって?

 会津塗りの椀である、手塩皿といわれる浅めに作られた小さい朱塗りの椀に盛られることから「こじゅうのつゆ」となり、訛って「こづゆ」になったといわれている、福島県の郷土料理。 食材は海産物が手に入りにくい内陸部であるため乾物が中心。江戸時代後期から明治初期にかけて会津藩の武家料理からはじまり、庶民のごちそうとして広まったという。 多くの食材が盛られる贅沢な料理ながら「おかわりを何杯しても良い」習慣が有り、会津人のもてなしの心が表現されていて、現在は正月や祝い事などの冠婚葬祭で、必ず食べられるといっていいほどの 代表的なおもてなし料理となっているそうだ。具だくさんの材料の数は縁起のよい奇数が習わしのようである。

■ 今回お世話になった皆さん(関連リンク)

福島県八重洲観光交流館

【文・写真 須藤史恵】

プロフィール:瀬川 雄貴、粟井 滋彦
1993年に中学校で出会い、2007年に2人でロケーションリサーチ株式会社を設立。
現在、地域振興に関わる仕事を行っている。郷土料理教室のプロデュース、雑誌やweb媒体における郷土料理コンテンツ協力(写真やレシピ、蘊蓄)、時には農家のお嫁さん探しにも取り組んでいる。
http://www.location-research.co.jp/