


勝海舟(勝安芳)像は平成15年(2009年)生誕180年を記念して有志により東京・墨田区役所前に建てられた。迷いなく、指を指す凛々しいお姿。なかなかカッコイイ
さて…「勝海舟の縁、京都にもあったよね?」と自問自答。「あるある!地味だけど…」ということで。今回は、隅田川沿いに佇む、勝海舟の銅像発見をきっかけに、江戸のスポットから、逆に京都を再見してみることに。


地元の子供たちが遊ぶ公園の片隅にある「勝海舟生誕之地」の石碑と解説版。父・小吉の実家である男谷家があったこの場所で海舟は産まれた


能勢妙見山別院は大阪にある能勢妙見山の唯一の東京別院。住宅地にポツンとある小さな寺だが、境内の空気はココだけ違って清らか。静かにひっそりと勝海舟の胸像がある


三田駅・田町駅近く、田町第一ビルの片隅にある「江戸開城 西郷南洲 勝海舟 会見之地」。解説文は雨の浸食で読めないが、会見のシーンを描いたレリーフから2人の様子をうかがい知ることができる

JR田町駅構内2階、エスカレーター脇の美しい壁画「会見の図」には西郷・勝の二人の姿と咸臨丸が描かれている。JR東日本さんも粋なことをします、素晴らしい
またJR田町駅構内には素敵な壁画「会見の図」がある。これはちょっと驚きの芸術品だ。二人の姿と咸臨丸が描かれている。通勤で行き交う人々に揉まれ、ジロジロと怪しまれながら、しばし鑑賞…感動!


鴨川沿いにある浄土宗・常林寺。この寺を勝海舟は宿坊としていたと伝わる。初秋には境内が萩の花で埋め尽くされ美しい寺院だ

若王子から山道を登った同志社大学共同墓地にある「新島襄之墓」。墓石の字は勝海舟の筆によるもの
まず京都で紹介したいのは「常林寺」。賀茂川と高野川が合流する出町柳の近くにある浄土宗の寺院。観光社寺ではないが、知る人ぞ知る「萩の寺」。ここに勝海舟が宿坊していたことは、あまり知られていない。二条城や各藩邸からも少し距離のある寺を宿舎としているのは海舟らしい。
もう一つ。海舟と交流があったことを示す「新島襄の墓石」。桜の名所「哲学の道」から若王子の山道を登ると同志社共同墓地へ至る。囲いのある一際目立つ墓地の中央に新島襄は眠っている。この墓石に刻まれた「新島襄之墓」は、海舟による揮毫。昭和に墓石が壊れ直したらしいが、島という字、横一本足りないまま(海舟の勢い?誤り?のまま)にしてあるようだ。同志社大学に隣接する新島旧邸には勝の「六然の書」が残され、交流があったことが伺える。
最後に告知を。毎年7月に「勝海舟の会」が主催する「勝海舟フォーラム」が墨田区役所2階(すみだリバーサイドホール)で開催されている。12回目を数える今年のテーマは「勝海舟と吉田松陰」。講演会は申込み不要なので、是非参加してみてはいかがでしょう。私も参加予定です。勝さんの経歴に因んで、海の日に毎年、開催しているのかな?
詳細はhttp://katsukaisyu.com/event/report/detail/id=138
勝さんの銅像、隅田川花火大会の特等席か?花火を毎年、楽しんでおられるのかな?迷いなく、どこを指さしておられるやら…今、安保法制で審議中。勝さんだったら、日本の舵取りをどう取られるのかな?