風土47
今月の特集 ほっとくつろぎ、ほっと温まる……心も身体もほっとになる逸品
ほっとくつろぎ、ほっと温まる…… 爽やか快適な一品 暑さを乗り切る一品 夏のスタミナ、この一品 夏バテ解消、この一品 食欲の秋、この一品
朝晩、だいぶ冷え込んできました。
11月は“霜月(しもつき)”と呼ばれ、文字通り霜が降りる月の意味。
そして11月7日は立冬です。いよいよ冬が始まりますね。 気がつけば日没も早くなり、1日も1年も短いなあ……と、少し寂しい気分になりがちな季節です。
そんなとき、故郷のおいしさが詰まった料理が心も身体も温かくしてくれます。食べれば心身ともにほぐれてくる、そんな逸品をご紹介します。
取材/撮影 中元千恵子(トラベルライター 日本旅のペンクラブ、日本旅行作家協会会員)
アンテナショップおすすめ「心も身体もほっとになる逸品」
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北見市・農業法人(有)香遊生活SK
オホーツクカモミールハーブティ(2g×5袋 525円)
 流氷で有名なオホーツクは、花畑も多いところ。小清水原生花園やシバザクラ、ヒマワリ畑、ハーブ園……。どれも圧倒的なスケールで、北海道ならではの大自然を感じる。この商品も自家農園で育てたオーガニックハーブを100%使用。雑味がなくてハーブの味が深い。先月、ちょうどオホーツクに行ったが、北海道に惹かれて移住した人に数多く出合った。この商品を紹介してくれたショップの女性副店長も、北海道に魅せられて“北海道フードマイスター”の資格を取得。将来は移住したいと話してくれた。余談だが、先日、元祖“下町の玉三郎”のあの役者さんにインタビューする機会があった。公演で全国をくまなく回ったというその方が、しみじみと言ったのが「北海道は人間が純粋だね」。人の心も自然も豊かな大地に思いをはせ、味わいたい逸品。
オホーツクカモミールハーブティ
米沢牛入りいも煮
高畠町・(有)後藤屋
米沢牛入りいも煮(560g 1050円)
 文句なしにおいしかった。レトルトパックを開封した瞬間のいい匂いからして食欲をそそる。土鍋に開けて温めると部屋中に懐かしい香りが漂った。おいしい煮物の匂いは、なぜか人を幸せな気分にしてくれる。
 「いも煮」は、里芋と牛肉、コンニャクなどを醤油味で煮込んだ山形自慢の郷土料理。秋晴れの空の下、川原などで行われるいも煮会も秋の風物詩だ。その光景が目に浮かんでくる。
 鍋に入れて温めるだけ、と書いてあったが、汁の味が少し濃いめだったので、ネギ2本を斜め切りにして加え、数分煮た。里芋は中まで味が染みているし、コンニャクもぷりぷりとした食感。米沢牛は量は少しだが、脂が甘くて溶けるよう。ネギもおいしい汁をたっぷりと吸っていた。よく見ると、箱に第46回全国推奨観光土産品審査会で、食品部門の最高賞受賞と書いてある。納得の逸品。
かほく市・(株)まつや
とり野菜みそ(200g 300円)
とり野菜みそピリ辛(200g 330円)
 「石川で鍋といえば、“とり野菜鍋”なんです。みそ味で、しかもシンプルに白菜と鶏肉だけで食べるのが石川流らしいですよ。箱で買っていかれる方もいます」と、ショップの女性スタッフ。ここのスタッフの方はみなさん親切。「食べてみましたがおいしかったです」の笑顔につられて買ったら、本当においしかった。このダシを水に溶いて鍋に入れ、鶏のモモ肉と山盛りの白菜を加えて煮るだけ。とにかくこの“まつや”という老舗のダシの味が絶妙だ。味噌ベースというと、味がきつかったり、甘かったりするものもあるが、ちょうどいい。鍋が終わった後も捨てるのがもったいないと思ったほど。薄味なので、しっかりと味をつけたい方は水分を控えめに。この味噌に白身の魚を漬けて焼いてもおいしそうだ。
とり野菜みそ
天神鱧炊き込みご飯の素
防府市・協和エフ・デイ食品株式会社
天神鱧(はも)炊き込みご飯の素(3個入り 1050円)
 奈良時代、周防(すおう)の国の国府が置かれた山口県防府(ほうふ)市は、古くからハモ漁の拠点だった。防府が面する西瀬戸内海は、中国地方や九州、四国の豊かな河川から流れ出た栄養分が海のプランクトンを生育。魚介類の宝庫となっている。その海で、エビやカニ、タコやイカを食べて育ったハモは天神鱧と呼ばれ、京都の料亭でも使用されるほど身がふっくらとして風味豊か。抜群の鮮度と、古くから培われた産地ならではの調理法でさばかれる。現地で食べるのが一番だが、まずはこの炊き込みご飯で味わってみよう。「1合に対して1袋なので、ひとり暮らしの人でも使いやすいでしょう?」と店長さん。寒い夜もぜいたくな気分で夕食が楽しめそうな逸品。
高松市・石丸製麺株式会社
鍋にそのまま半生うどん(90g 262円 )
 冬の楽しみのひとつが鍋料理。その締めに、茹でずにそのまま入れられて便利だ。魚系の水炊きのあとに入れてみたが、汁も粉で濁ることなく、おいしくいただけた。コシの強さとのど越しの良さは、さすが讃岐うどん。余談だが、大阪に住んでいたころ食べた讃岐うどんの店「川福」のうどんすきはおいしかった。特に最後のうどんは、こんなにおいしいうどんがあるのかと思ったほど。あれ以来、締めはうどん派だ。
 取材中、話は讃岐うどんのトッピングの話から天ぷらの話へ。担当の浜野さんによると、香川ではうどんにのせるごぼ天(ごぼうの天ぷら)は、一度煮て、下味が付いて軟らかいものを揚げるそうだ。高野豆腐や甘く煮た金時豆の天ぷらもあるという。「東京に来て、あれが香川だけと知って驚きました」。ところ変われば……、風土が生んだ食べ物の話は楽しいですね。
鍋にそのまま半生うどん
マグマのしずく
高森町・豊前屋
マグマのしずく・赤(130g 630円)
マグマのしずく・ゆずこしょう(120g 630円)
 「これからの季節、鍋物のアクセントによかですよ。ただ本当に辛いのでかけ過ぎに注意です。まあ、ハバネロには負けますが。ハハハ」と、銀座熊本館広報の原田さん。ネーミングは、阿蘇のマグマの赤と、唐辛子の赤をイメージ的に重ね合わせたという。鍋物だけでなく、焼きそばやお好み焼き、ラーメン、ピザ、カレー、炒め物などに幅広く使える。柚子胡椒味もあって、こちらはうどんなど和風料理にも合う。
 原田さんはいつも熱心に商品の紹介をしてくれる。その説明がまたうまい。店をめぐりながら、「これ、これ。これがうまかですよ。さらにこれをつけたら、もういくらでも食べられます」。そんな言葉につられて買った物も多いが、本当においしい。いつか紹介させていただきます。