風土47
簡単、便利!ご当地インスタント食品
風薫る5月。
爽やかな風に誘われて、旅に出かけたくなる季節ですね。
「でも、忙しくてGWもどこにも行けない」という方、アンテナショップをめぐってちょっとした旅行気分を楽しんではいかがでしょう。
お土産にご当地インスタント食品を買えばさらにの気持ちもアップ。
今月は北海道、茨城、石川、鳥取、高知のご当地グルメの紹介です。
取材/撮影 中元千恵子(トラベルライター 日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)
※ご紹介した商品は品切れしている場合があります。在庫を各アンテナショップにてお確かめください。
*記載の商品価格は、2014年4月の消費税増税後の税込み価格になっております。
〈札幌市・㈱テンフードサービス〉
みよしのカレー(180g 299円)
 北海道で「みよしの」といえば、餃子とカレーの店として知らない人はいないほど有名だという。ご存知でしたか?
 昭和42年に札幌市狸小路近くに餃子専門店としてオープンし、昭和52年にはカレーと餃子カレー(!?)を発売。クセになるおいしさで人気を博し、現在は道内に25店舗を展開しているそうだ。
 このカレー、おいしかった。お店の説明によれば「牛乳、タマネギ、ニンジン、鶏挽肉を使用し、香り高いスパイスで味付けしています」とのこと。特徴的なのは、具が細かく刻んであることだ。そのせいか、具材のうま味が溶け出て、まじりあい、味わい深く、コクもある。ピリッと辛みも強いが、全体の味が調和していて食べやすい。お値段も299円とお手頃。アンテナショップのレトルトカレーは500円以上するものが多いので、お得に感じる。餃子をトッピングすれば、本場札幌に出かけて食べた気分になれるかも。
みよしのカレー
龍ヶ崎珈琲浪漫
〈龍ヶ崎市ほか・㈲とむとむ〉
龍ヶ崎珈琲浪漫ほか(各1杯分 130円)
 このコーヒー、とってもおいしかった。
 ㈲とむとむは、茨城県南部で5軒のコーヒーハウスを経営。そして、なんと利根川沿岸の温室でコーヒー豆を栽培しているそうだ。それは世界最北限の茨城産コーヒー豆として約30年の歴史がある。これだけ聞いても相当にコーヒーを愛し、こだわりを持って淹れているのが分かる。経営陣には、国内バリスタコンテストで優勝するブレンドの達人もいるそうだ。
 茨城マルシェにはとむとむの商品の何種類かが置いてあったが、そのうち4種を購入。この4つ、それぞれ全く香りも風味も違うのに驚いた。利根町で栽培された豆を使用したミディアムローストの「利根豆達物語」は、フレッシュな香りとやわらかな飲み口、ソフトなコクが特徴的。フレンチローストの「茨城の里珈琲」は、深煎りの香ばしさと味の奥行きが際立つ。“ハイロースト”のオリジナルブレンド「龍ヶ崎珈琲浪漫」は飽きのこない調和のとれた味。どれもおいしい。家で本格カフェの気分を味わいたいときにおすすめ。
〈金沢市・㈱シンヤ〉
じぶ煮(180g[固形90g] 540円)
 加賀百万石の伝統を今に伝える加賀料理。その料理の代表格といえるのが「治部煮(じぶに)」だ。小麦粉をまぶした鴨肉や鶏肉を、季節の野菜、すだれ麩(ふ)、シイタケなどと甘みのある醤油味で煮合わせる。まぶした小麦粉が混じって、あるいは後から小麦粉や片栗粉を加えて、煮汁にとろみがついているのが特徴だ。わさびを添えて、甘みのある味にアクセントを加えながら食べる場合も多い。また、風変わりな料理名の由来は、じぶじぶと煮るから、あるいは人名にちなむなど諸説があるという。
 さすが、金沢の商品。おいしかった。調理済みなので食べ方も簡単。器に移してラップをかけてチンするだけ。ひと工夫されているな、と思ったのは、湯葉や三つ葉の乾燥素材を混ぜてからチンすること。湯葉で味わいが深まる気がする。手軽に、金沢を旅した気分を味わってください。
じぶ煮
手づくり蟹饅頭
〈米子市・㈱山陰如月〉
手づくり蟹饅頭 (120g×3個 1,350円)
 これも、おいしかったです。ショップの方たちに聞いても「私も大好きで今日も朝食として食べてきました」「『気に入ったのでぜひ友人たちに配りたい』と40個まとめ買いされたお客様もいらっしゃいます」と、評判は上々だ。
 鳥取県といえば、カニの水揚げ量日本一で知られる境港がある。この商品は境港で水揚げされた紅ズワイガニを使った中華まん。タマネギやカニ身、タラのすり身などで作ったあんを、ふんわりとした生地で一つ一つ手で包んで仕上げてある。
 食べ方も楽しい。本当はセイロで蒸すのが一番良いそうだが、電子レンジを使用する場合、袋のまま50秒ほど過熱し、パンと張った袋の中で1分くらい寝かせる。すると袋内の蒸気で蒸した状態になるのだという。ふっくらした生地も、カニ風味のあんもやさしい味。ほっと幸せな気分になる。1個から販売しているのでぜひお試しを。
〈黒潮町・明神水産㈱〉
わら焼き戻りかつおタタキ(250g 802円)
 高知といえばカツオ。地元の方に言わせると「カツオだけではなく、おいしい魚がいっぱいあるのに」とのことだが、やっぱり高知に行ったらカツオのたたきが食べてみたい。
 まるごと高知でおすすめなのは、この明神水産の2個入り。脂ののった戻りカツオをわら焼きにして冷凍してある。
 1本の柵丸ごとのたたきももちろん販売しているが、これは半分に切って2つにしてある食べきりサイズだ。一人で、あるいは夫婦二人で晩酌のお供にするにはちょうどいい分量。冷蔵庫で解凍するのではなく、流水で5~10分で戻すのがおすすめだそうで、「あ、解凍しておくの忘れた!」という心配もなく、タレも付いているので手軽に味わえる。
 高知に行った気分を味わいたいなあ、という方、ぜひお試しください。そしてもしよろしければ、私が書いた高知の旅の記事を読んでいただければ幸いです。↓
朝日新聞デジタル「&トラベル」
わら焼き戻りかつおタタキ
中元千恵子
中元千恵子 旅とインタビューを主とするフリーライター。埼玉県秩父市生まれ。上智大卒。伝統工芸や伝統の食、町並みなど、風土が生んだ文化の取材を得意とする。また、著名人のインタビューも多数。 『ニッポンの手仕事』『たてもの風土記』『伝える心息づく町』(共同通信社で連載)、『バリアフリーの宿』(旅行読売・現在連載中)。伝統食の現地取材も多い(http://tabipen.net/report/nakamoto01.html