風土47
今月の特集「しっかり食べて1日を健やかに過ごす 元気の素 朝食の友」
元気の素 朝食の友 心も身体もほっとになる逸品 主役にも名脇役にもなる…酒の肴 ご飯を炊こうPart II 冬の食卓を彩る逸品
朝食は1日のスタート。
おいしく食べて今日の活力を養いましょう。
あなたは和食派ですか? トースト派? ご飯にかける手軽なカツオのフレークや、素材の果物からおばあちゃんが育てている手作りジャムなど、どちらでも楽しめる品揃えです。
「ご飯でもパンでもOK」という不思議な熊本の豆腐も登場。
ぜひお試しください。
取材/撮影 中元千恵子(トラベルライター 日本旅のペンクラブ、日本旅行作家協会会員)
アンテナショップおすすめ「朝食の友」
※ご紹介した商品は品切れしている場合があります。在庫を各アンテナショップにてお確かめください。
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つがる市・おさきん
弥三郎漬(170g 165円)
 青森と北海道のコンブを細かく刻んで、大根、数の子と一緒に醤油で漬けてある。塩分控えめ、しかも“ねばとろ”で、いかにもヘルシーだ。かすかにピリッと残る後味は、大根と唐辛子の辛みだろう。あおもり北彩館の担当Iさんは「私、塩辛いのが苦手なんですが、これはそのままでも食べられます」。確かに、ご飯にたっぷりのせても味が濃くない。「驚くほどおいしい」というのとは少し違って、飽きがこなくて毎日でも食べられそうだ。リピーターも多く、ダースの箱ごと買って帰る客もいるという。
弥三郎漬
さくら干・いわし
氷見市・柿太水産
さくら干・いわし(約12尾 361円)
 柿太水産は、魚のおいしい氷見で江戸時代から続く干物店。小さなイワシを使ったさくら干は、開いた一尾の姿がまるで桜の花びらのように見える。身が軟らかい小さな豆イワシを手開きにするのは至難の業だそうだが、地元のおばあちゃんたちは上手に開くという。その開いた身をタレに一昼夜漬け、網にのせて乾燥し、ゴマをふって照り剤を吹き付け、再び乾燥させて出来上がり。さっとあぶればいいそうだが、しっかり焼いたのが好きなので、ちょっと焦げるくらい焼いてみた。おいしい。思ったより甘くなくて、ゴマが香ばしい。おすすめです。
野沢温泉村・野沢温泉きのこ生産農事組合
のざわな炒菜(150g 350円)
 「のざわなちゃーさい」と読む。長野県特産の野沢菜を炒めて、少し辛みを効かせて煮ている。文句なしにご飯がすすむ味だ。野沢菜チャーハンの素にしたり、酒の肴にしてもよい。野沢菜は霜が降りる頃が一番おいしい。寒さに強い葉物野菜を食べると、朝から活力が湧くような気がする。 ご飯がすすむ漬け菜のピリ辛炒めといえば、西の高菜、東の野沢菜だろうか。余談だけれど、わが故郷の埼玉県秩父市には“しゃくし菜”という特産品があり、しゃくし菜漬の油炒めは高菜と野沢菜に匹敵するおいしさだと思う。一晩水に付けて塩気を抜き、タカノツメと一緒に炒めて出汁と酒と醤油で仕上げる。生産量が少なくて出回らないが、ぜひ見かけたら野沢菜や高菜と食べ比べを。
のざわな炒菜
おばあちゃんの手作りジャム
天理市・岡本小夜子
おばあちゃんの手作りジャム(200g 420円~)
 奈良に住むおばあちゃんが、イチゴや八朔、柚子など素材の栽培から、ジャム作り、瓶詰めまですべて手作りしているという。店長さんに3月のおすすめを尋ねると、携帯電話を取り出し「おばあちゃん、3月は何がおいしいの? え?八朔?……」と、すぐに問い合わせてくれた。まるで身内のような話しぶり。いいなあ、これぞアンテナショップ。生産者の顔が見えるどころか、生産者と直結している。今回、柚子(600円)を買ってみたが、おいしい。口に入れると柚子の香りが広がって、かすかな苦みが甘さと溶け合う。無添加らしい後味の良さだ。カリッとするくらいに焼いたトーストにつけて頬張ると、朝から幸せな気分。頬被りをして柚子を採っているおばあちゃんの姿が目に浮かんでくる。夏に出るトマトジャムも絶品という評判だ。
愛南町・ハマスイ
おかわり!鰹そぼろ(40g 441円)
 「カツオといえば高知と思うでしょう? でも、四国一の水揚げ量を誇るのは愛媛県愛南町深浦漁港なんです」と、愛媛県担当のTさん。夜明け前から漁に出掛け、一本釣りで釣りあげたカツオを、船上で活け締めして氷で冷やし、鮮度抜群のまま持ち帰る。その“びやびや”のカツオを使って作った甘辛いカツオのフレーク。味が濃すぎず、ショウガが効いておいしい。期待を裏切らない味だ。“びやびや”とは、鮮度が非常によく、身の締まった魚に対して使う地元の浜言葉だという。細かいフレークなので、おにぎりに混ぜるのにも便利。これも後味がいいのは、素材がいいせいだろうか。
おかわり!鰹そぼろ
秘伝豆酩
山都町・豆匠嶋津
秘伝豆酩(180g 630円)
 “豆腐のみそ漬け”は、全国でも熊本の一部の地域だけに伝わる保存食。平家の落人が作ったともいわれ、800年の歴史を持つ。この伝統食を、現代人の口にも合うようにもろみを使って作り変えたのがこの“豆腐のもろみ漬け秘伝豆酩(とうべい)”だ。特注のもろみに、阿蘇の伏流水を使った自家製堅豆腐を5ヶ月以上漬け込む。とろりとした舌触りで、ウニともチーズともいえる深いコクがある。最後に立ち上る酒の香り。「ご飯にも合うし、トーストにも合いますよ。スパゲティに入れてもよかです。でも一番は酒の肴ですかね、ははは」と、いつも元気な広報のHさん。私もこのまま舐めて日本酒を飲みたい、というのが正直な感想。でも、キュウリやニンジン、セロリなどの野菜スティックによく合うので、朝、野菜を食べるときにもぜひどうぞ。
番外編
菜の花
 店頭で菜の花を見かける季節になりました。菜の花といえば辛子和えですが、先月の特集でご紹介した福井県の「地がらし」を使うと簡単でおいしくできました。粉末なので、チューブの練り辛子より混ぜやすくて、分量の調整も簡単。地がらし少々をポン酢で溶いてマヨネーズを加え、茹でた菜の花に和えるだけ。食べやすい味なので、ぜひお試しください。
菜の花