風土47
毎年恒例!お弁当の友 Part Ⅵ
「風土47」が始まって6年。
4月は決まってこのテーマです。
今月は、おいしいのはもちろん、簡単に詰められて、しかも冷めてもおいしいものが揃いました。
近年の中でもなかなかの高レベル。
お弁当生活を始めようと思っている方、ぜひご参考になさってください。
取材/撮影 中元千恵子(トラベルライター 日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)
各ショップお勧め「お弁当の友」
※ご紹介した商品は品切れしている場合があります。在庫を各アンテナショップにてお確かめください。
*商品価格は取材時(3月)の税込み価格を記載しています。4月から価格が変更になっておりますのでご注意ください。
〈北茨城市・大黒屋水産食品㈱〉
平潟名産あんこう揚げ(1枚 230円)
 茨城の冬の味覚の王様といわれるアンコウを使った揚げかまぼこ。
 北茨城市の平潟(ひらかた)港は県内随一のアンコウの水揚げを誇り、アンコウ料理の発祥の地とも言われる。冬に、しかも現地でしか味わえないアンコウを、もっと手軽に味わってほしいと生まれたのが、この商品だ。
 石臼ですったスケソウダラのやわらかいすり身に、アンコウの身やゼラチン質の皮、ヒレを混ぜて揚げている。それぞれ食感が楽しめるよう、アンコウはすりつぶさずに原形を残してある。一つ一つ手作りし、一度蒸してから油で揚げる。そのため、プリプリと弾力のある食感だ。切って入れるだけで簡単。温めるとさらにおいしいという。
平潟名産あんこう揚げ
あご串
〈出雲市・かまぼこの千登世〉
あご串(5本 380円)
 これは本当にお弁当におすすめの商品。出雲地方で“あご”とよばれるトビウオを使ったかまぼこ。表面を焼いて香ばしく仕上げ、食べやすいひと口サイズにして串に通してある。封を開けて入れるだけの手軽さ、冷めても変わらない味、しかも見た目もきれい。これを入れただけで普段のお弁当がグレードアップしそうだ。
 味は?といわれればこれも文句なし。アゴは出汁としても高級品で、すっきりとした甘さと深いコクが出る。その身は脂が少なくさっぱりとして、粘り気が多い。このかまぼこも弾力があって、うま味が深く、焼き目の香ばしさが効いている。味もしっかりしているので、お弁当のおかずになります。
〈鳴門市・㈲ミナト海藻〉
鳴門産しそわかめ(90g 540円)
 これ、おいしいです。しかも、簡単便利。おにぎりを作る機会の多い我が家では、あっという間にひと袋無くなった。
 鳴門産のワカメを、半生タイプのふりかけに加工したもの。ワカメはしっとりとなめらかな舌ざわり。小さく刻んであるが、弾力があり、歯ごたえがしっかりしている。塩味とほんのり香るシソの風味が効いて、食欲をそそる。ご飯にのせても、混ぜておにぎりにしてもいいし、玉子焼きや大根おろしなどに和えてもいい。お弁当に使えば緑の色合いが美しく、しかもミネラルが補える。徳島県推奨商品「阿波の逸品」に選ばれたそうだが、納得の一品だ。
 以前、2010年4月には同じ徳島県で乾燥タイプの「おにぎり若布」を紹介している。鳴門のワカメは本当においしいです。
鳴門産しそわかめ
青じそちりめん
〈京都市・㈲水徳(みずとく)〉
青じそちりめん(40g 525円)
 これもおいしいです。京都五条にある明治25年創業の「水徳」が作るちりめん。
 京都のちりめんといえば、ちりめん山椒が一般的。京都で古くからおばんざいとして作られてきたちりめん山椒は、いわしの稚魚であるちりめんと山椒の実を醤油で炊き上げたもの。ちりめんのうま味とピリッと効いた山椒の風味が食欲をそそる。京都ではそれぞれの家庭の味があるほど生活に根付いているそうだ。
 これは山椒の替わりに青じそを使って丹念に炊きあげている。歯応えのあるちりめんはいかにも上質で、味付けもとても上品。そこに香り高い青じその風味がふわりと加わる。おいしい。さすが京都、と納得の品でした。個人的には山椒よりこちらの方が好みでした。
〈高岡市・麻善蒲鉾㈲〉
ちびかま(6本 630円)
 「これ、子どものお弁当に便利なようにって開発した商品なのよ」と、いきいき富山館名物バイヤーのOさん。最近、富山名物のかまぼこを子どもたちが食べなくなってきている。そこで、お弁当に入れやすく、見た目もかわいらしいようにと考えたそうだ。
 袋を開けると、手のひらに乗るコンパクトサイズが6種類。昆布で巻いたものや、チーズ入り、赤や黄の色が付いたものなど、カラフルでかわいらしい。切り口もかわいいので、コブタの鼻に見立てたりして、キャラ弁に使うママたちもいるという。
 見た目は可愛らしいが、味は本格的。弾力のあるかまぼこは、魚のうま味がしっかり味わえる。子だもだけでなく、もちろん大人も満足の味だ。
ちびかま
ウインナー
〈高畠町・㈱ファイン〉
ウインナー(110g 460円)
 衝撃というと大げさだが、今回、一番驚いたのがこの商品。「無添加のウインナーでこんなにおいしいなんて!」と感激しました。
 「このウインナー、すごいんだよ。でも見た目が地味なのか、あまりお客さんの目に留まらないらしくて」と、店長さん。なんと、本場ドイツで3年に1回開かれる国際食肉産業専門見本市「IFFA2013」のコンテストで金賞を受賞している。IFFAはハム・ソーセージ業界のワールドカップといえる伝統ある世界大会で、金賞は「外見」「断面の見た目」「堅さ」「密度」「食感」「香り」「味」など多数ある審査項目ですべて満点をとった製品のみに与えられるという。
 焼いてパリッとしたウインナーを頬張ると、味がしっかりしていておいしい! 雑味がなくて、余分な甘さや脂っぽさがない。冷めても脂が固まることもなく、おいしさが変わらない。ウインナー好きはぜひお試しを!
〈天童市・㈲半澤鶏卵〉
やわらかくんせいたまごスモッち(1個 130円)
 おいしい山形プラザで、必ずといっていいほど売り上げベスト10に入る人気商品だ。
 卵焼きを作る時間がなくても、これは切って入れるだけ。しかも味も抜群。お弁当にはぴったり。
 山形のおいしい伏流水と、ハーブや乳酸菌などを混ぜたこだわりの飼料で育てた鶏の卵を使用。ミネラルたっぷりの磯塩で味付けし、サクラチップでスモークしてある。なんといっても燻製の芳香が特徴で、これはサクラのチップにサクランボのチップを混ぜているからだという。黄身のとろーりとした食感とともにスモークフレーバーを楽しもう。
やわらかくんせいたまごスモッち

◆今月のおまけ
各県のお弁当の友
<今月のおまけ1>
各県のお弁当の友
 今月の特集で登場した7品を使って即席お弁当を作ってみました。7品だけでも量はたっぷり。ほとんどの商品が封を開け、切って、そのまま詰めればいいものだけだったので簡単。プラスしたのはホウレンソウだけですが、これには大分県のショップ「坐来」で販売している(単品では販売していません)の「ヒジキの白和えの素」を使用しました。これもホウレンソウを茹でて和えるだけだったので簡単でした。
 アンテナショップでは簡単便利でおいしい、お弁当にぴったりのおかずが揃います。ぜひご活用を!
<今月のおまけ2>
あおさのり刺身こんにゃく・生造り
 今月の「ショップ揃い踏み」のテーマはヘルシー食品。そこに登場するのが、この三重県のあおさのり刺身こんにゃくです。
 「これ、ほんっとにおいしいんです」とショップの方が力説。そこで、購入して味わってみると、本当においしかった。ぷるぷるとなめらかでやわらかい食感、たっぷり入ったあおさの磯の風味。体にやさしい感じがする。
 三重県はあおさの生産量が日本一。あおさはミネラルなどの栄養が豊富に含まれている。よく、青のりの粉末が入った商品は見かけるが、こんなにたっぷりあおさそのものが入っているのは初めて。おつまみにもいいし、食前に食べればダイエットにも役立ちそう。
あおさのり刺身こんにゃく・生造り
鳴門産しそわかめ
<今月のおまけ3>
鳴門産しそわかめ
 先ほど登場した鳴門産のしそわかめ。おにぎりにするとこんな感じです。この時は炒りごまを加えてみました。混ぜてにぎるだけでかなりしっかり味も付きますよ。
中元千恵子
中元千恵子 旅とインタビューを主とするフリーライター。埼玉県秩父市生まれ。上智大卒。伝統工芸や伝統の食、町並みなど、風土が生んだ文化の取材を得意とする。また、著名人のインタビューも多数。 『ニッポンの手仕事』『たてもの風土記』『伝える心息づく町』(共同通信社で連載)、 『バリアフリーの宿』(旅行読売・現在連載中)。伝統食の現地取材も多い(http://tabipen.net/report/nakamoto01.html