風土47
今年も良い年であります様に
新しい年が始まりました。
気持ちも新たに、また目標や希望に向かって歩みを進めたいですね。
そこで今月は、一年の幸せを願って食べたい、あるいは身に付けたいものを選びました。
“験(げん)を担ぐ”といいますが、前向な気持ちになれることはとても大切。
健康や幸福につながる品が揃いました。
取材/撮影 中元千恵子(トラベルライター 日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)
※ご紹介した商品は品切れしている場合があります。在庫を各アンテナショップにてお確かめください。
*記載の商品価格は、2014年4月の消費税増税後の税込み価格になっております。
〈矢巾町・岩手県産㈱〉
サヴァ缶 (170g 388円)
 岩手県のショップから紹介するのはサバのオリーブオイル漬け。「どうしてサバ缶が新年にふさわしいの?」と思われるでしょうが、ネーミングにご注目。「サヴァ?」はフランス語で「元気?」の意味。健康に留意して過ごせそうでしょう?
 もちろんネーミングだけでなく、本当にヘルシーで健康に役立つ。国産サバをオリーブオイルで漬けてあるが、丸ごとなので話題のEPA(血液や血管の健康維持に効果があると考えられている)/DHA(脳や神経系に豊富に含まれる)が豊富。骨まで軟らかく煮てあるし、オリーブオイルも抗酸化作用で有名な食品だ。ツナ缶と似ているが、オリーブオイルのためか、こちらの方があっさりしている。サラダはもちろん、パスタやそうめん、オムレツ、炒めものなど活用範囲は広い。個人的には野菜サラダに使うのがおすすめ。小松菜など普段はサラダにしないようなしっかりした葉物野菜もおいしく食べられました。パッケージも鮮やかな黄色で、キッチンに置いておくだけでも元気が出そう。ふるさと割による3割引き対象商品なので今ならお得です!
サヴァ缶
じょんのび
〈木島平村・農村木島平㈱〉
じょんのび(200g 425円)
 長野県からご紹介する商品は、信州木島平村の豆菓子。豆は「マメに働く」などに通じる縁起のいい食べ物。そして、商品名の“じょんのび”は奥信濃地方の方言で、「のんびりくつろぐ」「心から気持がいい」状態を表し、元気回復やリフレッシュの意味があるという。いい言葉ですね。
 ショップの女性スタッフが「これ、おいしいです。おつまみやお茶うけで何を買おうかと迷われているお客様によくお勧めしますが、リピーターになってくださる方も多いです」と絶賛。北信州の木島平村で作った大豆を香ばしく炒った豆と、小さなあられの組み合わせだ。まず、おかきだけを食べてみると、上品な薄味でかすかに生姜が香る。「ちょっと薄味で物足りないかな」と思ったが、豆と一緒に食べ進んでいくうちに、豆の香ばしさや風味、味わいを消してしまわないように控えめにしてあるのだと実感。豆とおかきの味が互いに引き立て合い、上手にミックスされて、止まらなくなる。発売以来、10年間愛され続けているというのも納得。黒豆を使った糖衣の姉妹品もあり、こちらも人気だという。
〈みなべ町・㈱紀州本庄うめよし〉
申年の梅(180g 700円)
 「申(さる)年に収穫された梅を食べると無病息災を保てるといわれていまして、和歌山でも昔から縁起の良い物として好まれています」と、ショップの方が紹介してくれたのがこの商品。今から11年前の申年に収穫された紀州南高梅を漬け込んだ梅干しだ。11年間漬け込んだ梅干しだからさぞかし塩辛いだろうと思って食べてみると、意外や意外。もちろん塩味は強いが、塩がまろやかになって、尖った味がしない。ひと齧りで「う~、しょっぱい」とは思うけど、同時に昔の梅干しってこうだったよなぁという混じり気なしの懐かしい味がする。いい味。
 生産者の紀州本庄うめよしは梅農家から始まったメーカーで、今でも自家農園で栽培した梅を原料にして梅干しの加工や販売まで一貫して行っている。11年前の梅干しはもちろん数が少なく、貴重な品。新年に健康を願ってぜひ食べたいものです。
申年の梅
炊き込みご飯の素(鯛めし)
〈西予市・㈲松下海産〉
炊き込みご飯の素(鯛めし)(170g・2合用 486円)
 やはり、おめでたいことに鯛は欠かせないということで、愛媛からは鯛めしの素をご紹介。今回初めて知ったのだが、愛媛県は鯛の年間生産量が日本一だという。天然ものの漁獲量も養殖鯛の収穫量も多く、特に養殖鯛の収穫量は35,800tを数え、2位の熊本県の10,000tを大きく引き離してダントツの1位(平成22年度の資料)だ。
 特にリアス式の入江が続き、黒潮が流れ込む宇和海(今月の【逸品探訪】をご覧ください!宇和海の美しい画像をご覧いただけます)はおいしい鯛が育つ。この宇和海で養殖された獲れたての鯛を使っている。
 とってもおいしかった。まず鯛の上品な香りが漂い、ひと口噛むと甘みのある鯛のうま味が口いっぱいに広がる。昆布や椎茸などの味も加わってしっかりした味わい。塩味もちゃんと効いている。鯛の身も味が濃く、焼いた鯛よりさらにうま味が凝縮しているような気がする。このお値段でこの味は絶対お得。春から縁起がいいですよ。
〈宮崎市・宮交ショップアンドレスト㈱〉
南男猿(1個 162円)
 何とも可愛らしいこのお猿の顔をしたキーホルダーは、都井岬など宮崎県南部に自生しているソテツの赤い実をくりぬいて作られたものだという。
 名前は南男猿と書いて「なんおさる」と読む。なんおさる=難を去るということで、災難よけ、厄除けのお守りとして親しまれているそうだ。中に小さな鈴が入っていて、身に付けているときに鈴が鳴ったら、ちょっぴり幸福が訪れたときだとされている。
 自然の素材なので、一つ一つ顔の輪郭が異なり、バランスの良い美人お猿や小さめの子ども猿、おじいちゃん猿やお父さん猿に見えるものもある。1個162円とリーズナブルで、しかもふるさと割で今なら3割引き。家族で揃えてみてはいかがでしょう。
南男猿
温泉に入るニホンザル
〈おまけ〉
温泉につかるニホンザル
 年末に北海道函館市に出張しました。湯の川温泉に泊まったのですが、宿の近くの函館市熱帯植物園では温泉に入るニホンザルが人気を集めていました。
 湯船は源泉かけ流しだそうです。気持ちよさそうですよね。奥信濃の方なら「じょんのび、じょんのび」という感じでしょうか。
 今年の申年も、皆様にとって良い一年でありますように。
中元千恵子
中元千恵子 旅とインタビューを主とするフリーライター。埼玉県秩父市生まれ。上智大卒。伝統工芸や伝統の食、町並みなど、風土が生んだ文化の取材を得意とする。また、著名人のインタビューも多数。 『ニッポンの手仕事』『たてもの風土記』『伝える心息づく町』(共同通信社で連載)、『バリアフリーの宿』(旅行読売・現在連載中)。伝統食の現地取材も多い(http://tabipen.net/report/nakamoto01.html