風土47
低カロリー食品
3月です。気温はまだ低いですが、日差しが春めいてきましたね。
春が来て薄着になると気になるのが、体型でしょうか?
冬の間、運動不足になってちょっと太りぎみかなぁ……。
そんな方は必見です!
ちょっと小腹が空いたときや酒の肴に、これならカロリーをあまり気にせずに食べられる、そんな品が揃いました。
取材/撮影 中元千恵子(トラベルライター 日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)
※ご紹介した商品は品切れしている場合があります。在庫を各アンテナショップにてお確かめください。
*記載の商品価格は、2014年4月の消費税増税後の税込み価格になっております。
〈秋田市・㈱あきた雑穀村くまさん自然農園〉
雑穀シリアル(六穀)(27g 324円)
 この雑穀シリアルは低カロリーはもちろん、栄養豊富。しかも添加物不使用と安全面も考慮されているので、子どもから高齢者まで安心して食べられる。カルシウムや食物繊維などの栄養が補えるので離乳食や介護食、肉や卵が食べられない子どもの食事にも活用できるという優れものだ。
 材料は農薬を使わずに栽培したあきたこまち玄米、アマランサス、ひえ、あわ、きび、たかきびの6種の穀物。サクサクとした歯触りで、味が付いていないので、素材そのものの味が楽しめる。1枚当たりなんと約7.6Kcal! 1袋食べても約100Kcalといううれしさだ。栄養面では食物繊維、タンパク質、亜鉛、鉄分、カルシウム、ビタミンB群、ポリフェノール、脂質、マグネシウム、ギャバなどが含まれる。クラッカーのようにそのまま食べてもいいし、好みのスープやサラダに入れたり、お粥のようにして食べてもいい。牛乳やコーヒーにも合う。スープに溶かすとかなりのボリュームがあって、2、3枚でも食べ応えありますよ。
雑穀シリアル(六穀)
とろーり濃厚ゆば
〈大子町・三宝産業㈱〉
とろーり濃厚ゆば(1枚 896円)
 名勝「袋田の滝」など雄大な自然が広がる奥久慈。抜群の自然環境で育った奥久慈しゃもなど特産品も多い地域だ。
 ゆばも奥久慈地方の伝統の味。古くはかの水戸黄門が、奥久慈のゆばをワサビで食して感嘆し、以来、接待用に好んで用いたといわれている。
 この濃厚ゆばは、契約栽培された高品質な大豆、八溝山系の地下水、伊豆大島の澄んだ海からとった「海水にがり」など、こだわりの原料を用いて作られている。
 おいしい。写真は皿にゆばだけを取り出して撮影したが、もっと量も多く、たっぷりの豆乳に漬かっている。豆乳もおいしい。濃厚だが上品な味わい。ツルンとした食感も心地よく、あっという間に食べられてしまう。専用のタレもいい味で、ワサビも付いている。90gで178Kcalと低カロリー。大豆は「畑の肉」といわれるほどタンパク質が豊富で、アメリカでは大豆を「大地の黄金」と呼んでいるそうだ。低カロリーなうえ栄養豊富、しかもおいしい。うれしい一品です。
〈米子市・おしどり調剤薬局㈲〉
エリンギチップ、舞茸チップ、はなびらたけチップ、えのき茸チップ (10g 各486円)
 いきなり余談からで恐縮ですが、2011年の東日本大震災以降、スーパーでもアンテナショップでもフリーズドライや乾燥食品の種類が目に見えて増えました。最初は保存食の傾向が強かった気がしますが、しだいに「便利で簡単、しかもおいしい!」ということになったのでしょう。どんどん商品レベルも上がり、バリエーションも増え、最近ではすっかり乾燥食品は一分野を形成。ドライフルーツ、乾燥ゴボウ、フリーズドライみそ汁など人気が高いそうです。
 さて、鳥取県からはおもしろい商品をご紹介。なんと、乾燥キノコ! 店頭にあったのはエリンギ、舞茸、はなびらたけ、えのき茸の4種類。それぞれの素材を独自の特殊乾燥技術で乾燥させたものだという。えのき茸を買って食べてみると……、パリッポリッとお煎餅のような食感。味は、もちろんだけれど、えのき茸だ。乾燥している分、味が凝縮されている。
 原材料は素材のキノコのみで、無添加なので安心。しかもそれぞれ1袋食べても約18Kcal。10gだからあっという間に食べられそうだが、不思議と少しずつしか食べられない。少量でも、凝縮された味わいが口に広がるからだろう。しかもえのき茸はリラックス効果のあるアミノ酸の一種「ギャバ」が多いとか、舞茸には食物繊維の一種「β-グルカン」が多く含まれるとか、栄養面でもプラスになりそう。ヘルシーな一品です。
エリンギチップ、舞茸チップ、はなびらたけチップ、えのき茸チップえのき茸チップ
海のパリ煎餅ぎ
〈宇佐市・㈲ひかり〉
海のパリ煎餅(10g 各340円)
 海産物を使ったパリッ、フワッと不思議な食感の煎餅。店頭には「えび」「いりこ」「ちりめん」の3種類が並んでいたが、メーカーでは「いか」も生産しているらしい。
 「えび」を買って食べてみた。“えび煎餅”というよりは、エビそのものを食べているよう。驚くほど薄いので食感は軽いのだが、味はしっかり。噛むごとにエビのうま味が口の中に強く広がってゆく。
 作り方は、220℃に熱した鉄板の上で3tの圧力をかけてプレスするのだという。こうすることで素材そのもののうま味が凝縮できる。ボイルする際の塩以外、添加物は一切使っていない。それゆえ、いりこやちりめんなど素材によって異なる食感と風味がダイレクトに反映されて仕上がる。スナック感覚で手軽にカルシウムが摂れるのもうれしいポイント。子どものおやつや酒のつまみ、ふりかけやおにぎりにも使えるという。
〈奈良県内〉
低農薬栽培野菜(200円くらい~ 種類によって異なる)
 奈良まほろば館の店頭には、低農薬栽培の野菜がずらりと並んでいる。ニンジン、水菜、タァサイ、大根……ざっと見ても40種類くらいありそうだ。
 しかもめずらしい品種の野菜が多い。季節や日によって異なるだろうが、取材に訪れた日は、カブは黄金カブや赤のしずくカブ、「片平あかね」という大和伝統野菜があり、大根は紅おろし、あおながくん、赤峯、水菜は藤色水菜、太水菜、通常の水菜が並んでいる。
 めずらしい野菜には説明が書いてあるので、調理の参考になる。例えば「しろな」には、“関西で大人気の万能野菜”とキャッチコピーがあり、白菜の仲間でクセがなく、おひたしや煮物、鍋など万能に使え、栄養も豊富と説明してある。カブの「片平あかね」は表皮近くは赤く、中は白地に部分的に赤色が入っていること、生色でもほんのり甘みがあっておいしいことなどが書いてある。
 本日のおススメと書いてあった大和伝統野菜の宇陀(うだ)金ごぼうを買ってみた。冷涼な気候で育つため、香りがよく肉質がやわらか、土壌の雲母のせいでキラキラ輝くのでこの名が付いたそうだ。食べてびっくり。おいしい。これほど味が濃くて甘いゴボウは初めて。2本で500円でしたが、ホント、おいしかったです。
低農薬栽培野菜
穂高神社の式年遷宮
〈おまけ1〉
穂高神社の式年遷宮
安曇野市
 銀座NAGANOの2階では、数か月に1度、プレス説明会が開催されます。各市町村の方が観光説明会を行ってくださるのですが、今回は安曇野市でした。
 安曇野市では、今年、7年に一度の穂高神社の式年遷宮が行われます。穂高神社は延長5(927)年の延喜式にもその名が記されるほど由緒ある神社。安曇野の人たちの心のよりどころです。
 興味深いのは、主祭神の穂高見命(ほたかみのみこと)は海神族の祖神だということです。どうして安曇野に海の神様が?と思いますが、穂高見命の子孫である安曇族が、古代北九州から安曇野に移り住んだからだといわれています。
 5月には穂高人形大飾物展なども行われます。ご興味のある方はぜひ行かれてみてください。そして、安曇野名物“りんごナポリタン”も味わってくださいね。
〈おまけ2〉
大長オレンジ
広島県呉市豊町
 私事で恐縮ですが、主人の実家が広島県竹原市にあり、年に数回帰るので、広島の産物にもだいぶ詳しくなりました。
 アナゴやカキ、タイ、“ちぬ”と呼ばれるクロダイ、サヨリなど、山育ちの私にとってはめずらしい魚が普通に食卓に並びます。峠下(たおした)牛というめずらしい名の牛肉もおいしいのですぐに覚えました。
 そして、広島といえば柑橘類の栽培も盛んですが、地元の人が「みかんならこれ」と声を揃えるのが大長(おおちょう)みかんです。瀬戸内海に浮かぶ大崎下島(おおさきしもじま)の玄関口あたりに大長地区はあります。住所でいうと呉市に含まれるそうです。
 主人の幼なじみの方がその大長で採れるオレンジを送ってくださいましたが、これがおいしい! 上品な甘みでみずみずしく、やわらかくて皮ごと食べられます。種もなくて食べやすい。全国的にはあまり知られていないかもしれませんが、どこかで見かけたらぜひ味わってみてください。
大長オレンジ
中元千恵子
中元千恵子 旅とインタビューを主とするフリーライター。埼玉県秩父市生まれ。上智大卒。伝統工芸や伝統の食、町並みなど、風土が生んだ文化の取材を得意とする。また、著名人のインタビューも多数。 『ニッポンの手仕事』『たてもの風土記』『伝える心息づく町』(共同通信社で連載)、『バリアフリーの宿』(旅行読売・現在連載中)。伝統食の現地取材も多い(http://tabipen.net/report/nakamoto01.html